WTSP06  ポスター①②  7月31日・8月1日 2F交流ラウンジ
STF/COI施設報告
Report on STF/COI at KEK
 
○山本 康史,阪井 寛志(高エネルギー加速器研究機構・加速器研究施設)
○Yasuchika Yamamoto, Hiroshi Sakai (High Energy Accelerator Research Organization)
 
KEK内超伝導高周波試験施設(STF棟)および超伝導加速器利用促進化推進棟(COI棟)では、国際リニアコライダー(ILC)計画を始めとする様々な超伝導加速器に関する研究・開発が行われている。2023年度、STFではクライオモジュールの冷却は行わず、入射部のみ運転を行った。また、新たに陽電子源開発エリアを設け、そこでILC用ターゲット試験機を開発中である。空洞の最適な表面処理の探索を目的とした縦測定は継続して行っている。一方、2023度から5カ年計画で始まったILC Technology Network (ITN)のための加速器要素技術開発(MEXT-ATD)において、必要なコンポーネント設計・製造を進めているのと同時に、COI棟内のインフラ整備を進めている。周波数チューナーはFNALから一式借りて、常温での試験が終わったところである。クライオモジュールの消磁は、小型のモックアップを用いて試験中である。クリーンルーム作業は、空洞端部を模したモックアップを製造し、今後、空洞ストリング組立の練習台とする。ヘリウム冷凍機設備については一般則から冷凍則への切替について県庁と相談している。高周波機器は、STFにある既存の設備から長距離導波管を設営し、使用することになった。クライオモジュール試験のバンカー遮蔽体設計については、放射線グループと検討中である。本講演では、両施設の最近の活動状況について報告する。