WEP088  ポスター①  7月31日 3Fホワイエ 13:00-15:00
J-PARC MRにおける共鳴と今後の調整方針
Resonances in J-PARC MR and future strategy
 
○安居 孝晃,佐藤 洋一,發知 英明,五十嵐 進(KEK)
○Takaaki Yasui, Yoichi Sato, Hideaki Hotchi, Susumu Igarashi (KEK)
 
大強度陽子加速器施設(J-PARC)の主リング(MR)ではビーム強度増強のため、新電源開発をはじめとする機器の入れ替えを経て、速い取り出し(FX)運転における運転繰り返し周期を2.48 sから1.36 sへと短縮した。これによりMRの所期性能の750 kW運転を達成し、現在は新たに設定された目標であるFX 1.3 MW運転の実現に向けて研究が進められている。FX 1.3 MW運転実現にはさらなるビームロス削減が必須であり、ビームロスを引き起こすベータトロン共鳴の同定・対策が重要である。パルスあたり粒子数が世界最大であるMRでは特に空間電荷効果によって励起される共鳴も大きな影響を持ち、仮に電磁石の設置誤差・磁場勾配誤差がない理想的な条件でもビームロスが起きるとシミュレーションで予測されている。本発表では理想的な条件と実際の条件の両方の観点から各共鳴の影響を評価し、今後の調整方針について考察する。