WEP078  ポスター①  7月31日 3F交流室A 13:00-15:00
イオンポンプおよび冷陰極真空計用高電圧導入端子の高湿度下での促進試験
Accelerated testing of high voltage feedthroughs for ion pumps and cold-cathode gauges under high humidity condition
 
○末次 祐介,柴田 恭,石橋 拓弥,白井 満,照井 真司,Yao Mu-Lee(高エネ研)
○Yusuke Suetsugu, Kyo Shibata, Takuya Ishibashi, Mitsuru Shirai, Shinji Terui, Mu-lee Yao (KEK)
 
SuperKEKB加速器では、真空排気ポンプとしてイオンポンプ、真空計として冷陰極真空計(Cold Cathode Gauge、CCG)が使用されている。これらは、信頼性の高い超高真空用真空ポンプ、真空計として、粒子加速器など大型真空システムに限らず広く用いられている。通常、高電圧導入端子を介して、イオンポンプでは容器内部のペニングセルに5~7 kVの、CCGでは内部の逆マグネトロン型セルに1~3 kVの高電圧が印加される。これら高電圧導入端子部では、装置が設置されている環境(例えば地下トンネル内)が、高湿度(低露点)など通常より悪い条件となった場合、沿面放電による異常放電や碍子ろう付け部の腐食が起きやすく、場合によっては絶縁破壊や端子の損傷に至る可能性がある。SuperKEKBでも例外ではなく、トンネル内温度や冷却水温度が変化した時などに導入端子部の過熱や焼損、リークがたびたび発生している。そこで、市販のイオンポンプやCCGで現在よく使用されている高電圧導入端子(コネクタ)や一般的な高電圧導入端子について、高湿度環境下で長時間高電圧を印加しそれらの高電圧特性や耐性を調べる促進試験を実験室で行っている。ここでは、2023年11月から開始した試験の状況やこれまでの結果を報告する。