WEP057  ポスター①  7月31日 2Fリハーサル室 13:00-15:00
速い繰り返し誘導加速シンクロトロン用パターン電圧発生高圧直流電源 の研究
A Study on a High Voltage Pattern DC Power Supply for a Fast Cycling Induction Synchrotron
 
○岡村 勝也,由元 崇,高山 健( 高エネ研),徳地 明( (株)パルスパワー技術研究所)
○Katsuya Okamura, Takashi Yoshimoto, Ken Takayama (KEK), Akira Tokuchi (PPJ)
 
10 Hz繰返し誘導加速シンクロトロン(IS)の次世代重粒子線セラピードライバーへの適用を検討している。ISはパルス電圧によってビームを加速することを特徴とするが、これまでは技術的制約からパルス電圧の大きさを加速条Vac=𝜌C0dB/dt (Vac:ターン当たりの加速電圧、𝜌: 偏向磁石の曲率半径、C0:リング周長、dB/dt:偏向磁石磁束密度励磁勾配)に完全には合わせることができず、短時間移動平均の電圧を加速条件に適合させるパルス密度変調方式としていた。しかし、この方式ではSynchro-Beta Couplingが誘発され、エミッタンス増大が不可避であった[1]。ガン治療用ドライバーとしての本格応用[2]にはこの加速条件を厳密に満たすことが必須である。通常の直流電源では電力変換が単方向であるために電圧上昇時はパターン追従できても、電圧下降時はエネルギーを損失することになる。本論文では双方向DC-DCコンバータ回路を用いることにより高効率で完全なパターン運転を実現する高圧直流電源の開発について述べる。 [1] “Induction Acceleration of Heavy Ions in the KEK Digital Accelerator: Demonstration of a Fast Cycling Induction Synchrotron”, K. Takayama et al., Phys. Rev. ST-AB 17, 010101 (2014). [2] ”Compact hadron driver for cancer therapies using continuous energy sweep scanning”, Leo Kwee Wah et al., Phys. Rev. A&B 19, 042802 (2016).