WEP056  ポスター①  7月31日 2Fリハーサル室 13:00-15:00
J-PARC MR 速い取り出し用新高磁場セプタム電磁石SM32の復旧と性能評価
The recover and performance evaluation of a new high field septum magnet SM32 for fast extraction in J-PARC MR
 
○芝田 達伸,岩田 宗磨,石井 恒次,松本 教之,松本 浩(高エネ研)
○Tatsunobu Shibata, Soma Iwata, Koji Ishii, Noriyuki Matsumoto, Hiroshi Matsumoto (KEK)
 
J-PARC MRは現在アップグレードが進行中である。運転周期を1.32秒に短縮する事でニュートリノ実験施設への供給ビームパワー750kWを達成した。速い取り出し用の高磁場セプタムもアップグレードのため3台の新しいセプタム電磁石を製作した。それぞれをSM30、SM31、SM32と呼ぶ。ところが2021年8月SM32のNU側コイルで致命的な故障が発生したためインストールを延期した。故障したSM32用のコイルに代わる新コイルの製作は2021年度から開始され、NU側コイルが2022年11月に完成し、2023年1月にビーム運転のために直ぐに導入された。アボート側コイルは2023年3月に完成し、2023年夏のメンテ期間に導入した。本発表では新コイルを用いたSM32の性能評価として主に磁場測定結果について報告する。SM32は性能評価を充分行う前にビーム運転に導入されたため、磁場測定を行ったのはこれが初めてである。磁場測定として、印加電流値と磁極内磁場との線形性、磁極内磁場の水平方向の位置依存性、周回ダクトライン上の漏れ磁場測定の詳細について報告する。