WEP042  ポスター①  7月31日 2Fリハーサル室 13:00-15:00
10A級大電流ビームの加速に向けた大口径高周波空胴の高次モード電場分布測定
Higher order mode electric field distribution measurement of the large aperture RF cavity for the acceleration of 10-ampere-class high current beam
 
○佐古 貴行(東芝エネルギーシステムズ),石 禎浩,上杉 智教,栗山 靖敏,森 義治(京大),津守 克嘉(量研機構),安藤 晃(東北大),米村 祐次郎(九大)
○Takayuki Sako (Toshiba Energy Systems), Yoshihiro Ishi, Tomonori Uesugi, Yasutoshi Kuriyama, Yoshiharu Mori (Kyoto Univ.), Katsuyoshi Tsumori (QST), Akira Ando (Tohoku Univ.), Yujiro Yonemura (Kyushu Univ.)
 
イオンビームの低エネルギー領域の加速にはRFQ(高周波四重極線形加速器:Radio Frequency Quadrupole)が広く利用されている。RFQでは100mA級のビーム加速が実証されている一方、核融合プラズマの加熱や原子力発電により生じる長寿命放射性廃棄物の核変換処理等の分野では1~10A級のイオンビーム加速が求められている。このような大電流ビームの領域では空間電荷効果による発散力が強く働くため、従来の加速器によるビーム加速は困難である。この課題を解決するため、単胞型空胴と呼ばれる新たな加速方式が考案された。単胞型空胴は大口径ビームダクトと単一の加速ギャップを備えた高周波空胴を複数台並べ、空胴毎に独立に高周波を投入することでイオンビームを加速する方式である。大口径のビームダクト内でビームサイズを広げて空間電荷効果を抑制し、超電導電磁石によりビームを収束することで大電流ビームの加速を目指している。単胞型空胴の設計に際しては、大口径ビームダクト内の電場分布の解析精度が重要な点となるが、基本モードについては検証が完了し、解析と実験が良く一致することを確認した。 本発表において、高次モードの電場分布について解析と実験の比較検証結果を報告する。