WEOA07  電磁石と電源  7月31日 アプローズ 17:20-17:40
シンクロトロン用蛇腹構造ビームダクトの渦電流抑制効果の数値的評価
Numerical evaluation of eddy current suppression effect of bellows-structured beam duct for synchrotron
 
川口 秀樹(室蘭工大),○加藤 政博(HiSOR, UVSOR)
Hideki Kawaguchi (Muroran IT), ○Masahiro Katoh (HiSOR, UVSOR)
 
放射光源電子蓄積リングなどの入射器として用いられることの多いブースターシンクロトロンは、小型直線加速器などの前段入射器から供給される低エネルギー電子ビームを1秒前後の短い時間で加速し蓄積リングへ送り出す。加速時の偏向電磁石内の磁場強度の急激な増加に伴いビームダクト表面に渦電流が誘導され、これにより二次的に発生する磁場が電子ビームに許容できない影響を与える可能性がある。放射光源UVSORのブースターシンクロトロンはおよそ40年前に建設されたものであるが、渦電流の影響を低減するために蛇腹構造のビームダクトが採用されている。しかし、このような構造のビームダクトによる渦電流抑制効果はこれまで定量的に評価されてこなかった。本研究では、将来のブースターシンクロトロンの増強や更新に向けて、電流ベクトルポテンシャル法(T法)に基づく3次元渦電流解析を用いて、蛇腹構造の渦電流抑制効果を系統的・定量的に評価する。