WEOA05  電磁石と電源  7月31日 アプローズ 16:40-17:00
SiC-MOSFETを用いたキッカー電磁石用LTDパルス電源
LTD Pulse Power Supply for Kicker Magnets Using SiC-MOSFETs
 
○高柳 智弘(J-PARC/JAEA),小野 礼人(KEK),堀野 光喜,杉田 萌,植野 智晶,不破 康裕,篠崎 信一(J-PARC/JAEA),徳地 明,生駒 直弥,亀崎 広明,中田 恭輔,趙 鉄陽(PPJ)
○Tomohiro Takayanagi (J-PARC/JAEA), Ayato Ono (KEK), Koki Horino, Moe Sugita, Tomoaki Ueno, Yasuhiro Fuwa, Shinichi Shinozaki (J-PARC/JAEA), Akira Tokuchi, Naoya Ikoma, Hiroaki Kamezaki, Kyosuke Nakata, Tieyang Zhao (PPJ)
 
加速器では、指定したビームバンチのみに作用する短パルス磁場でビーム軌道を偏向するキッカー電磁石が用いられている。キッカー電磁石には、高速励磁特性と高繰り返し特性に優れたパルス電源が必要である。J-PARC/JAEAでは、次世代パワー半導体の一つであるSiC-MOSFETを用いて、従来のサイラトロンスイッチ電源に代わる半導体スイッチ電源の開発に取り組んできた。そして、LTD(Linear Transformer Driver)回路を用いて、既設電源の置き換えが可能な定格出力40kV/2kA、パルス幅1.2us、繰り返し25Hzを可能とする半導体スイッチ電源を開発した。パルス波形の再現性とフラットトップ平坦度はそれぞれ要求仕様の±0.2%以下を満足し、さらに、制御基板を恒温槽に入れ、クロック1GHzのFPGAを用いて±1ns以下のパルスジッターを実現した。また、8時間以上の安定した連続運転も実現した。発表では、開発したSiC-MOSFET のLTDパルス電源回路の仕様、高電圧印加部のコロナフリー構造、及び、冷却ファン用エアダクト効果について報告する。