THP070  ポスター②  8月1日 3F交流室A 13:00-15:00
KEK 電子陽電子入射器における大電力高周波源の運転状況(2023年度)
Operation Status of RF System in KEK Electron-Positron Linac(FY2023)
 
○東福 知之,今井 康雄,馬場 昌夫,久積 啓一(三菱電機システムサービス(株) ),明本 光生,荒川 大,片桐 広明,川村 真人,設楽 哲夫,竹中 たてる,中島 啓光,夏井 拓也,松本 利広,松下 英樹,三浦 孝子,矢野 喜治,王 盛昌,松本 修二(高エネルギー加速器研究機構)
○Tomoyuki Toufuku, Yasuo Imai, Masao Baba, Keiichi Hisazumi (Mitsubishi Electric System & Service Co., Ltd.), Mitsuo Akemoto, Dai Arakawa, Hiroaki Katagiri, Masato Kawamura, Tetsuo Shidara, Tateru Takenaka, Hiromitsu Nakajima, Takuya Natsui, Toshihiro Matsumoto, Hideki Matsushita, Takako Miura, Yoshiharu Yano, Sheng Chang Wang, Shuji Matsumoto (KEK)
 
KEK電子陽電子入射器は、高周波源として総数61台の大電力Sバンドクライストロンが使用されており、最大で7GeVの電子および4GeVの陽電子を加速する線形加速器である。2023年度中は約5,400時間の運転が行われた。 現在設置されている大電力Sバンドクライストロンアセンブリの平均運転時間は約82,000時間であり、2023年度は集束電磁石の絶縁抵抗低下により1台の交換が行われた(クライストロンは健全であった為、集束電磁石のみ入れ替え後、再設置を行なった)。 現在設置されているサイラトロンの平均運転時間は約42,000時間であり、2023年度はヒーターケーブル発熱などのトラブルによる4台と重要ユニットの事前交換(2年毎の定期交換)による6台の計10台の交換が行われた。 クライストロンから加速管へ至るマイクロ波搬送路の途中に設置されている導波管高周波窓の平均運転時間は約110,000時間である。保守作業により定期的に大気曝露が行なわれているが、2013年長期メンテナンス以降真空漏れ等のトラブルによる導波管高周波窓の交換は行われていない。 本稿では2023年度のクライストロン,サイラトロン,導波管高周波窓に関する統計及び高周波源に関する不具合事例と運転維持管理について報告する。