THP068  ポスター②  8月1日 3F交流室A 13:00-15:00
SuperKEKB低電力高周波制御における運動量アクセプタンス評価のための加速位相変調機能の導入
Implementation of acceleration phase modulation function for evaluation of momentum acceptance in SuperKEKB LLRF control
 
○小林 鉄也,赤井 和憲,小笠原 舜斗,岡田 貴文,梶 裕志,西脇 みちる,山口 孝明(高エネ研)
○Tetsuya Kobayashi, Kazunori Akai, Shunto Ogasawara, Takafumi Okada, Hiroshi Kaji, Michiru Nishiwaki, Takaaki Yamaguchi (KEK)
 
SuperKEKBの高周波加速制御システムでは、コヒーレントな縦方向バンチ振動(ゼロモード振動)を抑制するためのゼロモードダンパー(ZMD)システムが運用されている。ZMDはビームpickup信号をモニターし、高周波基準信号(全空洞の加速位相)に変調を与えることでバンチ振動を抑える一種の縦方向フィードバック系である。このシステムを利用して、運動量アクセプタンスを測定・評価するために、任意のタイミングで強制的に加速位相を変調する(ビームに縦方向キックを与える)機能を新たに導入した。これまでSuperKEKBでは直接的に運動量アクセプタンスを測定する手段がなかったが、本機能によって容易に測定・評価できるようになり、非常に有効な手段であることが確認された。本発表では、新たに追加された強制加速位相変調機能および、その運用状況を紹介する。また、位相変調を与えた時のバンチ振動の応答(増大率)について計算と測定結果を比較しながら議論する。