THP065  ポスター②  8月1日 3F研修室A 13:00-15:00
ミューオン加速管の放射線線量推定
Estimation of radiation level for the muon linear accelerator
 
○設樂 暁(高エネルギー加速器研究機構)
○Satoru Shitara (High Energy Accelerator Research Organization)
 
ミューオンg-2/EDM精密計測実験用線型加速器で用いられるディスク装荷型進行波加速管 (μDLS)の暗電流とそれに起因する2次放射線の評価および計算を行った。RFによって空洞表面から発生した電子は加速され,空洞表面に衝突して二次放射線を発生させる。そのため、放射線量の評価を行うにはμDLS空洞内での電子発生とダイナミクスを詳しく再現する必要がある。μDLSは,電子用DLS(eDLS)と比べ,空洞の構造が異なるため,暗電流電子の加速も異なると予想した。本研究では初めに,KEKつくばキャンパスにある電子陽電子入射器内のテストスタンドでeDLSから発生する放射線線量を計測し,シミュレーションコードPHITSにてテストスタンド内部の放射線分布を再現する換算方法を得た。次にμDLS内部で放出される電子のダイナミクスシミュレーションを行い,発生した電子ビームのデータをPHITSに入力して換算方法を適用し、μDLS放射線線量の推定を行った。本講演ではその詳細について報告する。