THP060  ポスター②  8月1日 3F研修室A 13:00-15:00
中赤外自由電子レーザー光パルス間位相同期システム開発に向けた試験調和共振器の構築
Development of a test harmonized optical resonator for mid-IR phase-locked free electron laser
 
○久保田 月野,住友 洋介,曽我 怜大,原田 一輝(日大理工),境 武志,早川 建,早川 恭史(日大LEBRA)
○Tsukino Kubota, Yoske Sumitomo, Reo Soga, Kazuki Harada (CST Nihon Univ.), Takeshi Sakai, Ken Hayakawa, Yasushi Hayakawa (LEBRA Nihon Univ.)
 
日本大学の電子線形加速器から生成される自由電子レーザーは、高輝度で短時間幅な中赤外光パルスから構成されている。この中赤外光パルスを高輝度・高繰り返しで放出できる施設は珍しく、水やアンモニアなど水素関連分子の固有振動数に瞬間的な照射を逐次的に行うことにより非線形な反応を引き起こせる可能性がある。この自由電子レーザーの性能を高めるため、約3GHzで生成されるパルス列の位相を同期させることで高繰り返し光周波数コムの生成を計画しており、その際に必要となる特定の周波数成分に強度を集中させる仕組みとして位相同期システムの開発を計画している。本発表においては、光周波数コムや位相同期システムなどの研究概要の紹介と、準備段階として着手している試験的な位相同期システムの構築と実験に関して報告を行う。試験的な位相同期システムに関して、2枚の凹面鏡から構成される共振器内に、スプリッターと3枚目の凹面鏡を設置することにより光パルス間の位相同期を行うことが目的であり、スプリッターによるビーム損失率と共振器内に入射するビームパラメータの結果について報告を行う。