THP035 ポスター② 8月1日 2Fリハーサル室 13:00-15:00 |
電磁石電流変動監視システムCurs-BISの開発 |
Development of a monitoring system for electromagnet current fluctuations |
○熊谷 桂子,内山 暁仁(理研仁科センター),福澤 聖児(住重加速器サービス) |
○Keiko Kumagai, Akito Uchiyama (RIKEN Nishina Center), Seiji Fukuzawa (SHI Accelerator Service Ltd.) |
RIビームファクトリーの加速器は主に5台のサイクロトロンとそれをつなぐビームトランスポートライン、実験装置までつながるビームラインなどから構成されており、使用されている電磁石電源は700台以上にのぼる。全ての電源が安定に稼働することでビーム運転及び実験が維持できる。電磁石電源をはじめとする加速器構成要素のトラブルが起きたとき、ビームから加速器を構成する装置類を守るためにビームインターロックシステム(BIS)が稼働している。これは電磁石電源の異常またはOFF信号、あるいはサイクロトロン入出射部に設置してあるバッフル信号の異常値等様々な異常を検知すると、ビームを止めるシステムであり大強度ビームから加速器を保護する根幹のシステムとなっている。近年ビーム強度が増加したことにより、ビームが真空チェンバーに当たれば短時間で真空容器が損傷する恐れが出てきた。電磁石電源が故障、OFFにならなくても、意図しない電流値の変化によりチェンバーが損傷する事例も起きた。このような事象を防ぐために電磁石電源は、電源異常のみならず、電流値を常時モニターし、意図しない変化があった場合にはビームを停止する必要が出てきた。2018年よりこの電磁石電流変動監視システムCurs-BISを開発し全電源に導入したので、その仕組みと稼働状況、今後の課題について報告する。 |