THP032 ポスター② 8月1日 2F交流ラウンジ 13:00-15:00 |
説明可能 AI を用いた KEK 電子陽電子入射器調整性能向上に寄与する重要パラメータの推定 |
Estimation of critical parameters for the KEK electron/positron injector linac tuning using explainable AI algorithm |
○上村 恒介(阪公大理),岩崎 昌子(阪公大理、阪大RCNP、阪大IDS),中島 悠太(阪大IDS),武村 紀子(九工大、阪大IDS),長原 一(阪大IDS),中野 貴志(阪大RCNP),佐藤 政則,佐武 いつか,宮原 房志(KEK加速器),末原 大幹(東大ICEPP) |
○Kosuke Uemura (Osaka Metropolitan Univ.,), Masako Iwasaki (Osaka Metropolitan Univ., Osaka Univ.RCNP, Osaka Univ. IDS), Yuta Nakashima (Osaka Univ. IDS), Noriko Takemura (Kyutech, Osaka Univ. IDS), Hajime Nagahara (Osaka Univ. IDS), Takashi Nakano (Osaka Univ. RCNP), Satoh Masanori, Itsuka Satake, Fusashi Miyahara (KEK Acc.), Taikan Suehara (Tokyo Univ. ICEPP) |
本研究では、説明可能AI(Explainable AI,XAI)を用いてKEK電子陽電子入射器調整性能向上に寄与する重要パラメータの推定を行った。KEK電子陽電子入射器運転調節の問題点として、構成要素が1000パラメータ以上と多く複雑である点や、周囲の環境変化(温度、振動、潮汐力など)に影響されるため、オペレーターによる常時調整が必要である点などが挙げられる。この研究の目的は、複雑な加速器運転調節機構を理解し、性能を向上させることである。そのために、機械学習を用いた入射効率向上に寄与するパラメータの推定を行った。具体的には、以下の手順で研究を進めた。1)環境を含む加速器データを入力し、入射効率を予測する機械学習モデルを回帰ニューラルネットワークで構築し、2)構築した回帰モデルに対してXAIの技術を使用し、入射効率向上に寄与するパラメータを推測した。ここでXAIとは、機械学習による出力決定の判断根拠や機械学習モデル全体の振る舞いを人間が理解できるように説明する技術のことを指す。本研究ではXAIのアルゴリズムとしてSHAPを使用した。SHAPでは、機械学習モデルにおいて、各データに対して入力パラメータと予測結果の線形モデルを作り、入力パラメータが予測に与える影響を定量評価する。本発表では、KEK電子陽電子入射器実運転データから構築された回帰モデルにSHAPを適用して得られた結果について報告する。 |