THP028  ポスター②  8月1日 2F交流ラウンジ 13:00-15:00
バルク超伝導アンジュレータ試験機のハイブリッド化
Development of prototype hybrid bulk SC undulaor
 
○紀井 俊輝(理研)
○Toshiteru Kii (RIKEN)
 
理化学研究所では、複数のバルク超伝導体を周期的に配置したアレイに超伝導転移後に磁場変化を与え超伝導体内部に遮蔽電流を誘導することでビーム軌道上に周期交替磁場を生成する、バルク超伝導体アンジュレータの開発を進めている。 非磁性体とバルク超伝導体を組み合わせたアレイで周期 10 mmギャップ 4 mmの条件で 2.22 Tの周期磁場の発生を確認しているが、強磁性体片と組み合わせることでさらなる磁場強度の増強試験を行った。6 T印加の状態で超伝導転移させ、外部磁場を段階的に減らし、その後逆方向に 6 T印加することでバルク超伝導体に大電流の高密度遮蔽電流を誘導するが、強磁性体は飽和レベルよりはるかに高い磁場にさらされるほか磁場分布も複雑でその効果の推定は容易ではない。 実験では、強磁性体片に厚さ 1 mmのYEP-2Vを用い3周期分をハイブリッド化したアレイと厚さ 1 mmの真鍮を用いたアレイを用いた。ハイブリッド化することで、周期 12 mmでアンジュレータ磁場は 2.24 Tから 2.54 Tに増強されることを確認した。発表では、ハイブリッド化試験の詳細について報告を行う。