THP027  ポスター②  8月1日 2F交流ラウンジ 13:00-15:00
小型X線源のためのレーザー加速電子を入射器に用いる電子蓄積リングの設計開発
Development of an electron storage ring with LPA injector for a compact X-ray source
 
○設楽 弘之(金属技研(株)),神門 正城,中新 信彦(量研)
○Hiroyuki Shidara (MTC), Masaki Kando, Nobuhiko Nakanii (QST)
 
レーザープラズマ加速機構(Laser Plasma Acceleration, LPA)を入射器とする小型電子蓄積リング、そして蓄積電子ビームを逆コンプトン散乱によりX線を生じさせる構成とすることで、既存のX線源に比べ格段に小型化できる装置の開発を進めている。実現化に向け概念設計、基本設計、部分的性能試験、詳細設計を行う。目標とするX線エネルギーは100 keV、1 MeV、10 MeVの3種類とし各エネルギーに合わせた装置の開発を行うが、まずは100 keVの装置の設計を進めている。本開発の特徴は、LPAと電子蓄積リングを組み合わせた構成により、LPAによる小型化と蓄積リングでの安定化にある。本開発においては、例えば、バンチ長 > 10 mm、運動量アクセプタンス >±15 %、電流値 > 15 mAを目指している。cSTART(KIT/ドイツ)やNESTOR(KIPT/ウクライナ)などの構成について検討を行い、本開発のリング構成の参考形状とした。発表においては、進捗として幾つかの構造案、シミュレーションにより得られたパラメータ群、今後の計画などについて報告する。