THP019  ポスター②  8月1日 1F大会議室 13:00-15:00
高エネルギー放射線照射環境構築に向けたシミュレーションによる線量評価
Simulation dose evaluation for a high-energy radiation irradiation environment
 
○倉田 瑞希,住友 洋介,大和 紗也香,土屋 颯太,日南 健(日大理工),早川 健,早川 恭史,境 武志(日大LEBRA)
○Mizuki Kurata, Yoske Sumitomo, Sayaka Yamato, Sota Tsuchiya, Ken Hinami (CST Nihon Univ), Ken Hayakawa, Yasushi Hayakawa, Takeshi Sakai (LEBRA Nihon Univ)
 
近年、高まっている宇宙開発において宇宙環境下での高エネルギー放射線による機器や材料の放射性耐性が今後重要になると考えられる。日本大学理工学部には100 MeVまで加速可能である電子線形加速器があり、設置されている船橋校舎は首都圏からのアクセスが良くベンチャーを初めとした多くの企業に使用の敷居を下げて機器の開発を促進させる効果が大きく期待できる。また、加速器の他の利用とも共存できるよう、加速器の通常運転時から発生する高エネルギーの放射線を活用して、機器や材料の影響評価が行える照射環境の構築を目指している。電子線形加速器では、加速の仕方を利用してエネルギーの広がりを持つ電子ビームを45度偏向電磁石を2つ使って90度に曲げることで、自由電子レーザーに適した品質の電子ビーム作成を行っている。この際に、大きなエネルギー差を設けることから、45度偏向電磁石で真空ダクト内を通過できずに生成される放射線を利用して機器や材料の影響評価を行う予定である。本発表においては、加速部での電子ビームのエネルギー分散やビームロス、45度偏向電磁石で発生する放射線量についてシミュレーションに関する結果を報告する。