THP009  ポスター②  8月1日 1F大会議室 13:00-15:00
非パルス計数型放射線検出回路の製作
Development of non pulse counting type radiation detection circuit
 
○下ヶ橋 秀典,帯名 崇(高エネ研)
○Hidenori Sagehashi, Takashi Obina (KEK)
 
KEK-PF電子蓄積リングトンネル内で放射線計測を行う場合、大きく分けて2種類のパターンがあることが判明している。1つ目は入射した電子の一部が失われることに起因する短時間で強い(ピークの高い)パターンであり、これは入射点付近(下流)やリング内の物理開口サイズが狭い部分において強く検出される。もう1つはリングの蓄積電子が発生するX線由来の放射線であり、PFでは超伝導ウィグラー付近(下流)で特に強く検出される。この2種類の放射線の両方に対して検出可能な機器の開発を行っている。まずは検出部として、動作速度20us程度の非パルス計測型(DC出力型)の放射線検出回路を数種類試作した。パルス計数型の場合、短時間で強いパターンでの数え落としが問題となるため非パルス計数型とした。検出部はフォトダイオード(PD)とシンチレータ、1チップのプリアンプで構成した。これはビームダクトから数十cm離れた位置に設置した状態でも十分なSN比で検出可能とするためである。最終的には加速器室内に多数(数10~100個程度)のセンサを分散して設置することを想定し、シンプルで安価な回路構成としている。机上テストを行なった後、PFリング内で実ビームによる検出波形観測を行った。今回は製作した検出回路の説明と各種テスト結果、波形観測結果、問題点について報告を行う。