THP001  ポスター②  8月1日 1F大会議室 13:00-15:00
J-PARC主リング速い取り出しビーム軌道計算の評価
Evaluation of beam orbit simulation for fast extraction in J-PARC main ring
 
○岩田 宗磨,石井 恒次,芝田 達伸,佐藤 洋一,安居 孝晃,浅見 高史,松本 教之,松本 浩(高エネルギー加速器研究機構)
○Soma Iwata, Koji Ishii, Tatsunobu Shibata, Yoichi Sato, Takaaki Yesui, Takashi Asami, Noriyuki Matsumoto, Hiroshi Matsumoto (KEK)
 
J-PARC主リングでは、ニュートリノビーム(NU)ラインまたはAbortラインへの速い取り出し(FX)が行われている。FX機器はキッカー電磁石4台と低磁場セプタム電磁石(SM) 2台、高磁場SM 4台から構成され、出射ビームが周回ラインと十分に分離されるまで、四極電磁石も通過する。それらの電磁石の設置位置と生成磁場を考慮し、SADコードを使用した軌道計算を行っているが、NUラインやAbortラインに設置されたビームプロファイルモニタで観測されるビーム位置は、計算結果よりも取出し側にずれる。NUラインでは、FX機器群の終端から約2.7m下流の位置で3mm程度のずれだった。このため、高磁場SMの出力電流を最大-6%ほど調整している。このずれの原因について調査を開始した。SAD計算においては入力した電磁石設置位置情報や磁場データの見直しと、ビーム運転の情報が正しく反映されているか確認する。実際の機器配置もレーザートラッカーで再測量を行う。それらの調査について進捗状況を報告する。