THOT03  ビーム診断・ビーム制御  8月1日 テルサホール 9:20-9:40
理研RIBFにおける静電誘導型ピックアップによるビーム電流測定への応用
Application to beam current measurement using electrostatic pickups at RIBF
 
○小山 亮(住重加速器サービス),渡邉 環(理研仁科センター),鴨志田 敦史(日本ナショナルインスツルメンツ),羽場 宏光(理研仁科センター)
○Ryo Koyama (SHI Accelerator Service Ltd.), Tamaki Watanabe (RIKEN Nishina Center), Atsushi Kamoshida (National Instruments Japan Corp.), Hiromitsu Haba (RIKEN Nishina Center)
 
理研RIBFにおいてはRI生成実験や超重元素合成実験など照射している重イオンのエネルギーが重要となるいくつかの実験において,静電誘導型ピックアップ(位相プローブ:PPまたはビームエネルギー位置モニター:BEPM)で非破壊に検出した信号を元にビームエネルギーを算出し,加速器のチューニングや監視に使用している.特にRIを定量的に製造するために、ビーム電流もリアルタイムに正確に測定することが求められている.そこで,静電誘導型ピックアップの出力がビームの縦方向の電荷分布を微分した信号であることに着目し,この信号を積分し更に一周期分の面積を計算する:即ち二回積分することでビーム電流の情報も得られることがわかり,エネルギーと同時に測定を行なっている.信号処理にはNational Instruments社のPXIシステムを採用しており,その後の演算やUIにはLabVIEWを用いている.本稿ではこの静電誘導型ピックアップを利用した非破壊ビーム電流測定の開発と運用状況について報告する.