TFSP14  ポスター②③  8月1日・8月2日 3F交流室A
理研RIBFにおける稀少RIリングの現状
Present status of Rare-RI Ring at RIKEN RIBF
 
○山口 由高,阿部 康志,大西 哲哉(理研仁科センター),小沢 顕,森口 哲朗,矢野 朝陽(筑波大),長江 大輔(東工大),山口 貴之(埼玉大),若杉 昌徳(京大化研)
○Yoshitaka Yamaguchi, Yasushi Abe, Tetsuya Ohnishi (RIKEN Nishina Center), Akira Ozawa, Tetsuaki Moriguchi, Asahi Yano (Univ. of Tsukuba), Daisuke Nagae (Tokyo Institute of Technology), Takayuki Yamaguchi (Saitama Univ.), Masanori Wakasugi (ICR, Kyoto Univ.)
 
理研RIBFの重イオン蓄積リング「稀少RIリング」は、他の装置では測定できない領域、つまり、ミリ秒オーダーの極短寿命かつ1日に数個しか生成されない稀少なRIの精密質量測定を目指して、2012年に建設を開始した。2015年に78Krを用いたビームコミッショニングに成功し、不安定核ビームを用いたマシンスタディを重ね、2018年に最初の質量測定実験を実現した。現在も「測定効率と測定精度の向上」をキーワードとして改良を継続している。測定効率の向上のため、入出射に使用しているキッカー電磁石の改良を実施した。その結果として測定時間を実験開始当初の1/2~1/3に短縮することに成功した。また、実験開始当初からの懸念事項であったビームの軸ずれによる入射効率の低下については、垂直方向ステアリング電磁石を導入することで解決を図った。本講演では、測定効率の向上に関連するマシンスタディの結果とともにキッカー電磁石電源で発生した不具合を含め、稀少RIリングの現状を報告する。