TFSP11  ポスター②③  8月1日・8月2日 2Fリハーサル室
SAGA Light Source光源加速器の現状
Present Status of Accelerators of SAGA Light Source
 
○竹田 晴信,金安 達夫,高林 雄一,岩崎 能尊(九州シンクロトロン光研究センター)
○Harunobu Takeda, Tatsuo Kaneyasu, Yuichi Takabayashi, Yoshitaka Iwasaki (SAGA-LS)
 
SAGA Light Source (SAGA-LS)は周長75.6 mの1.4 GeV蓄積リングを有する佐賀県の放射光施設である.2006年のユーザー利用の開始以来,SAGA-LSでは週1日のスタディ運転および週4日のユーザー運転を定常的な運転サイクルとしている.入射器は255 MeVの線形加速器であり,蓄積リングは最大蓄積ビーム電流約300 mAからDecayモードにて放射光利用運転を行う.挿入光源は二台のアンジュレータ(APPLE-II型アンジュレータ,平面型アンジュレータ)と二台のハイブリッド型三極超電導ウィグラーを設置している.偏向電磁石光源と合わせて,SAGA-LSは小規模の放射光施設ながらも10 eVから40 keV程度にわたる広い波長範囲をカバーしている.放射光利用ビームラインは11本が設置されており,直近五年での年間ユーザー利用時間は1600時間程度であり,ビームアボート率は5%前後である.ビームアボートの主な原因は蓄積リング六極電磁石漏水,リニアッククライストロン故障、空洞反射、電子銃高圧電源の故障、電磁石電源の故障および瞬低であった.コミッショニング開始から20年が経過し特にリングRF系と電磁石電源の故障頻度が近年増加傾向にあり,本年度及び次年度にこれら機器の更新を予定している.加えてセプタム電磁石,セプタム・キッカー電磁石電源,蓄積リングステアリング電源に関しても更新のための準備を進めている.本発表ではSAGA-LSの現状を報告する.