TFSP05  ポスター②③  8月1日・8月2日 2F交流ラウンジ
ニュースバル放射光施設の現状
Present status of the NewSUBARU synchrotron light facility
 
○橋本 智(兵庫県立大 高度研),櫻井 辰幸,牛澤 昂大(高輝度センター),皆川 康幸,中田 祥太郎,平山 英之,伊藤 基巳紀(スプリングエイトサービス)
○Satoshi Hashimoto (LASTI, Univ. of Hyogo), Tatsuyuki Sakurai, Takahiro Ushizawa (JASRI), Yasuyuki Minagawa, Shotaro Nakata, Hideyuki Hirayama, Kiminori Ito (SES)
 
兵庫県立大学高度産業科学技術研究所の運用するニュースバル放射光施設加速器の現状を報告する。本施設の加速器は周長118mの電子蓄積リングと2021年から運用を開始した専用入射器で構成される。蓄積リングは1GeV/350mA±0.2mAのTopUp 運転、および週に1、2日の1.5GeV/400mAの加速/Decay運転を行っている。2023年度の加速器の運転では大きなトラブルがいくつかあり、 利用運転停止時間は108時間であった。トラブルの内容としては、リングのRFの集束コイル電源の故障、偏向電磁石電源の発振、セプタムDC電源の故障、リングRFのアラームによるビームアボート、入射器電荷積算計の関連機器故障、ビームラインでの漏水事故などであった。電子蓄積リングは建設から20年以上経過し故障する機器が多いため、順次更新を行なっていく方向である。加速器の性能改善としては補助電源の修理が完了し、1.5GeV運転の再開、低エネルギー(0.94~0.69GeV)の入射パラメータ作成、single+97bunchフィリングの運転などがある。