FRP097  ポスター③  8月2日 3Fホワイエ 10:00-12:00
阪大RCNPにおける陽子中空ビームによるミューオン生成方法の検討
Simulation study of muon production using proton hollow beam at RCNP
 
○友野 大(阪大RCNP/KEK 物構研),百合 庸介(量研高崎研),森田 泰之(理研仁科センター),福田 光宏(阪大RCNP)
○Dai Tomono (RCNP, Osaka University / KEK IMSS), Yosuke Yuri (QST Takasaki), Yasuyuki Morita (RIKEN Nishina center), Mitsuhiro Fukuda (RCNP, Osaka University )
 
大阪大学核物理研究センターでは、大立体角ソレノイド電磁石を用いたミューオン源MuSICを開発し、ミューオンビーム供給を行なっている。この装置では、円柱状のグラファイトでできたミューオン生成標的をソレノイド内部に設置して陽子ビームを照射し、標的前面や側面から放出されるミューオンやパイオンを大立体角で集めることによって、高いビーム生成効率を実現している。本研究ではビームの改善を目的に、入射陽子ビームを中空ビーム化して標的側面近くに照射することを想定して、生成されるミューオンビームの評価を行なった。RCNPのミューオン源をモデルにした結果では、ホロービーム化により低エネルギーのパイオン、ミューオンの生成効率が上がり、ミューオンビームの強度や偏極度等の改善につながることがわかった。本発表では、RCNPに設置された装置の概要と、標的の形状と中空ビーム径を変化させた時のビーム強度と偏極度の検討結果について報告し、ミューオン生成における陽子中空ビームの有用性について議論する。