FRP091  ポスター③  8月2日 3Fホワイエ 10:00-12:00
電子サイクロトロン共鳴多価イオン源における軽元素ガスミキシングのイオンビーム電流の価数分布, プラズマパラメータおよびエミッタンスに対する効果
Effect of low Z gas mixing on the charge state distribution of ion beam currents, the plasma parameters and the emittance in an electron cyclotron resonance ion source
 
○藤村 優志,井手 章敦(大阪大学),浅地 豊久(滋賀県立大学),村松 正幸,北川 敦志(量研),加藤 裕史(大阪大学)
○Yushi Fujimura, Akinobu Ide (Osaka Univ.), Tyohisa Asaji (The University of Shiga Prefecture), Masayuki Muramatsu, Atsushi Kitagawa (QST), Yushi Kato (Osaka Univ.)
 
私たちは電子サイクロトロン共鳴(ECR)イオン源(ECRIS)における多価イオンの効率的な生成を目的とした研究を行っている. 多価イオン生成を効率化する手法として軽元素ガスミキシング法が知られている. 軽元素ガスミキシングが多価イオン生成の高効率化を引き起こす要因としては, 重さの異なるイオン同士の衝突によるイオンクーリングの効果やプラズマパラメータの変化による効果などが考えられている. 本研究では, 純ArプラズマとHeを混入させたArプラズマのそれぞれに対して, ファラデーカップによってイオンビーム電流量の質量価数分布(CSD)測定を行い, HeガスミキシングによるAr多価イオンビーム電流量増加の効果が再現性良く見られることを確認した. また, Heガスミキシングの有無それぞれにおけるArプラズマに対して, ラングミュアプローブを用いたプラズマパラメータ測定, イオン温度に依存するパラメータとしてワイヤープローブとマルチスリットを用いたrmsエミッタンス測定を行い, それぞれの実験結果を比較した. 私たちのグループでは, 軽元素イオンに対するイオンサイクロトロン共鳴(ICR)用RFの導入によって多価イオン生成のさらなる効率化を狙った実験も行っている. 本研究では, He+に対するICR用RF導入時のAr/Heプラズマに対してパラメータ測定を行い, RF導入のない典型的な測定結果と比較した. 本報告では, これらの実験結果についての詳細を述べる.