FRP081  ポスター③  8月2日 3F交流室A 10:00-12:00
金属3DプリンタによるJ-PARC/ COMETフェーズ-1用アルミ合金製ビーム窓の開発
Development of 3D-printed beam windows for J-PARC/ COMET phase-1 bridge solenoid part
 
○栗原 謙太(金属技研㈱),牧村 俊助(高エネ研),髙橋 正和,設楽 弘之(金属技研㈱),深尾 祥紀(高エネ研),長澤 豊(金属技研㈱),亀井 直矢,吉田 誠(高エネ研),尾ノ井 正裕(金属技研㈱)
○Kenta Kurihara (MTC), Shunsuke Makimura (KEK), Masakazu Takahashi, Hiroyuki Shidara (MTC), Yoshinori Fukao (KEK), Yutaka Nagasawa (MTC), Naoya Kamei, Makoto Yoshida (KEK), Masahiro Onoi (MTC)
 
ミューオン電子転換過程の探索を目指すJ-PARC/ COMET(COherent Muon to Electron Transition)実験では、ビームパワーが0.3kWのフェーズ-αを実施した。その後ビームパワーが3.2kWのフェーズ-1実験を進める。フェーズ-α用では、Ti64積層造形による球殻状のビーム透過部を持つ窓厚t0.5-Φ270およびΦ220のJISフランジ規格のビーム窓を開発、ビームラインに設置されている。本開発対象であるフェーズ-1用のソレノイド内筒部用窓については、3気圧の差圧に対する耐圧が要求され、また環境温度は-60℃~室温となっている。同時に設置場所が狭所であり、ビーム窓を備える外径250のアルミ合金製-内筒部をボア径260の内部に設置する必要がある。従来のビーム窓では、輸送するべきミューオンがフランジ部で停止してしまうため、球殻状のビーム透過部をアルミ積層造形により製作、アルミ合金製の内筒部に直接、溶接するビーム窓の開発を進めている。構造検討、製作方法の検討(造形、HIP、研磨/厚み調整)、CADモデル化、構造解析、ビーム透過性能の解析、その後ビーム窓の製作を行う。また、実機窓の強度を確認するため、積層造形で製造した試料に関して、降伏応力を確認するための引張試験、溶接性の確認のため溶接試験を行う。本発表では、金属3DプリンタによるJ-PARC/COMETフェーズ-1用アルミ合金製ビーム窓の開発について報告する。