FRP078  ポスター③  8月2日 3F交流室A 10:00-12:00
長尺ケーブル仕様質量分析計の開発
Development of a mass spectrometer with a long cable
 
○和田 薫,志賀 隆史,岸川 信介(東京電子),Chester Sam(インフィコン),柳橋 亨,神谷 潤一郎(J-PARC/JAEA)
○Kaoru Wada (TEOL), Takashi Shiga, Shinsuke Kishikawa (TOEL), Sam Chester (INFICON), Toru Yanagibashi, Junichiro Kamiya (J-PARC/JAEA)
 
J-PARC RCSでは安定したビーム運転を行うために、ビームラインの圧力だけではなく残留ガス成分の把握が重要となる。このため、真空計に加えて質量分析計を設置して真空状態の観察を行っている。ビーム強度が増すにつれてビームパイプ周辺の放射線量が増加しており、その影響で質量分析計が異常停止するようになってきた。質量分析計はセンサーヘッドとセンサーコントローラで構成されており、コネクタにより直接接続されている。異常原因はセンサーコントローラ内部の電子部品の放射線による誤動作であることが判っており、耐放射線対策が必要となっている。センサーヘッドはビームパイプに直接設置されており、そこにコネクタ接続されたセンサーコントローラの放射線防護対策は非常に難しい。このため対策として、センサーコントローラを放射線の影響を受けない場所へ移設し、センサーヘッドとはケーブル接続することとした。しかし、複雑な制御・微弱な電流を扱うため質量分析計ではケーブル接続仕様の製品が無かった。さらに、放射線の影響を受けない場所に移設するにはケーブル長が15m以上の長尺仕様が必要となるため、新規開発することとした。試作機を製作し、J-PARC RCSのビームラインに設置して動作確認を行っている。その現状について報告する。