FRP075  ポスター③  8月2日 3F交流室A 10:00-12:00
1.3GHz 30MW パルスクライストロンの開発
Development of 1.3GHz 30MW pulsed klystron
 
○鈴木 健一郎,藤井 令史,大久保 良久(キヤノン電子管デバイス株式会社)
○Kenichiro Suzuki, Satoshi Fujii, Yoshihisa Okubo (Canon Electron Tubes & Devices Co., Ltd.)
 
キヤノン電子管デバイスでは、L-bandの電子加速器用RF源として周波数1.3GHz-ピーク出力30MWで動作するパルスクライストロンの開発を行っている。初号機として開発中のE37507,Bではピーク出力25MW-平均出力8kW-RFパルス幅10μsの仕様にて設計・製作を行っている。SACLA向けL-bandパルスクライストロンであるE37612(周波数1.428GHz-ピーク出力30MW-RFパルス幅6μs)を基本設計とし、RF周波数変更と長パルスでの安定動作を図り、ビーム電圧260kV-ビーム電流239Aでピーク出力25MWを見込んだ。L-band加速器はS-band加速器より高デューティーでの動作に適しており、RF源に対しても高デューティーの要求があることから、本設計では平均出力の60kW以上への拡張を視野に入れたものとするとともに、ビーム電圧280kV-ビーム電流267Aでピーク出力30MWを見込める拡張性のある設計とした。現在は初号機を製作中であり、2024年6月に初期評価を行う予定である。本発表では初号機設計の詳細と初期評価の試験結果について報告する。