FRP071  ポスター③  8月2日 3F交流室A 10:00-12:00
SACLA における 476MHz 半導体増幅器の導入
Introducing Solid State Amplifiers at SACLA
 
○岩井 瑛人(JASRI, RIKEN),前坂 比呂和(RIKEN, JASRI),大島 隆(JASRI, RIKEN),稲垣 隆宏(RIKEN, JASRI)
○Eito Iwai (JASRI, RIKEN), Hirokazu Maesaka (RIKEN, JASRI), Takashi Ohshima (JASRI, RIKEN), Takahiro Inagaki (RIKEN, JASRI)
 
兵庫県の大強度放射光施設 SPring-8 にあるX線自由電子レーザー施設SACLAは、8 GeV と 800 MeV の2つの線型加速器からなり、2つの硬X線FELビームライン, 1つの軟X線FELビームライン, そして SPring-8 蓄積リングへビームを供給している。高い安定度と信頼性が求められる476 MHzブースター空洞用 100 kW パルス高周波源として、これまで Inductive Output Tube (IOT) を用いてきたが、経年変化に伴う可用域の減少や保守部品の入手性の悪化から、IOT に変えて半導体増幅器の導入を進めている。半導体増幅器は多数の増幅モジュールの出力を合成する構成のため、部分的な故障があっても運転継続が可能であり、またモジュール単位での交換も容易である。また、IOTのように高電圧を用いないという点においても、障害耐性が高いことが期待される。8 GeV 線型加速器では、既存のIOT と切替可能な形で半導体増幅器を導入し高周波源を二重化して、昨年度初頭から半導体増幅器での運転を継続している。また、800 MeV 線型加速器に導入する半導体増幅器の製作も完了し、実機導入に先立って試験運転を進めている。これら半導体アンプの導入状況と性能, 安定度などの測定結果について紹介する。