FRP067  ポスター③  8月2日 3F研修室A 10:00-12:00
J-PARC MR 第一電源棟における機器冷却水アップグレード計画
Equipment cooling water upgrade plan at J-PARC MR D1 Power Supply Building
 
○白形 政司,大越 隆夫,久保田 親,西川 雅章(高エ研/J-PARC),国安 祐(三菱電機システムサービス)
○Masashi Shirakata, Takao Oogoe, Chikashi Kubota, Masaaki Nishikawa (KEK/J-PARC), Yu Kuniyasu (Mitsubishi Electric System & Service)
 
茨城県東海村にある大強度陽子加速器施設J-PARCでは、主リングのビーム強度を上げるために主電磁石をはじめとした各種電磁石電源の更新、高周波加速空胴の増設等を行っている。これに合わせ、第一電源棟ではこれまでに空調機のアップグレードを実施したが、今後冷却水の流量が足らなくなることが予測されている。電源棟は主リングに沿ってメインとなる三棟があり、それぞれが主電磁石電源の一部の他にビーム入射路と入射機器の電源を第一電源棟、遅い取り出し機器の電源を第二電源棟、速い取り出し機器と高周波加速空胴の電源を第三電源棟がそれぞれ受け持っている。各電源棟の冷却水設備は当初の設計に合わせて最適化されており、MRビーム強度増強のために棟内に設置される機器に大きな変更があったため、第一電源棟では近い将来冷却水の流量が不足することが明らかになった。電源棟は三台の冷却水ポンプを有し、常時二台を運転、一台を予備機とする運用を執っている。冷却水流量の増加にはポンプそのものをサイズアップする選択肢もあるが、その場合一度にそれなりの規模の改造をしなければならない。諸般の事情からそれは難しいので、ポンプ三台運転を可能にすることで流量不足解消を目指すこととした。2023年度から具体的な改造を始め、2024年度中にはとりあへずのポンプ三台運転が可能となるようにする。今後の対応も含めて、冷却水アップグレード計画をここで紹介する。