FRP059  ポスター③  8月2日 2Fリハーサル室 10:00-12:00
SoC FPGAを用いた1チップ電磁石電源制御システムの開発
Development of a single-chip controller for magnet power supply based on SoC FPGA
 
○渡辺 泰広(日本原子力研究開発機構),中根 正人(アイムス)
○Yasuhiro Watanabe (JAEA), Masato Nakane (Aimusu)
 
シンクロトロンで使用される大容量電磁石電源は, 電流検出器や電圧検出器,IO等を制御するため, 多数のプリント基板やPLCモジュールを使用し,これらを接続するため多数のバスラックや端子台を用いた大規模かつ複雑な電源制御システムが必要となる。このような電源制御システムで問題が生じた場合,異常個所を特定するのは容易ではない。  本論文では,電磁石電源の制御に関わるすべての演算機能を,FPGAとCPUという2つの機能を1つのチップに収納しているSoC FPGAに集約することを提案する。電磁石電源に必要な演算機能の内,低レイテンシが要求されるDuty演算やPWM演算,高速インタロックはFPGA側に実装し,プログラムによる変更が必要となるシーケンス機能や電流パターン演算はCPU側に実装することにより,電源制御システムの大幅な小型化,簡素化を実現する。ここでは,SoC FPGAとDRAM,eMMCなどの各種メモリ,Ethernet,SFPなどの各種インターフェイス回路を実装したメイン基板1枚と,ADC回路を実装したアナログ制御基板1枚,DI,DO回路を実装したディジタル制御基板1枚,合計3枚のプリント基板から構成される試作電源制御システムを製作した。