FRP047  ポスター③  8月2日 2Fリハーサル室 10:00-12:00
SDTL空洞内壁で発生するマルチパクタ放電を抑制する内壁形状の検討
Study on inner wall geometry to suppress multipactor discharge occurring on the inner wall of SDTL cavity
 
○伊藤 崇,平野 耕一郎(日本原子力研究開発機構)
○Takashi Ito, Koichiro Hirano (JAEA)
 
J-PARCの主要加速器の一つであるSDTL空洞では、空洞内表面で発生するマルチパクタ放電のため、一部のSDTL空洞において設計定格電力で運転ができない問題が発生していたが、空洞内壁面表面に付着していた埃や油分などを除去することで解決した。この時マルチパクタ発生原因究明のために行ったシミュレーションでは、SDTLの空洞本体やドリフトチューブの形状では、空洞内壁面でのマルチパクタ発生は避けれられないことが判明した。また、同時期に実施した空洞内調査では、シミュレーションでマルチパクタが発生することが示された位置であっても、ポートやスリット形状など空洞内壁が変形する部分があると、その付近ではマルチパクタが発生していないことが判明した。そこで空洞内壁表面の形状を変化させることで定格電力付近でのマルチパクタを抑制できるのか、その可能性を検討したので報告する。