FRP032  ポスター③  8月2日 2F交流ラウンジ 10:00-12:00
EUV-FELの再生増幅化と光取り出しの検討
Investigation of regenerative amplification and light extraction of EUV-FEL
 
○加藤 龍好,本田 洋介,谷川 貴紀(高エネ研)
○Ryukou Kato, Yosuke Honda, Takanori Tanikawa (KEK)
 
KEKでは近い将来に先端半導体露光で必要とされる強力なEUV光源としてERL技術を用いた高平均出力のFEL(EUV-FEL)を提案している。EUV-FELのプロトタイプ機ではその全長が200mにおよぶため、実機ではよりコンパクトなサイズに収まることが求められている。コンパクト化を図る鍵となるのは、加速器セクションの多重ループ化とアンジュレータセクションの出口の光の一部を入り口に戻して種光とする再生増幅FELである。昨年度、我々は米国Lawrence Berkeley研究所のWebサイトで公開されているX線の反射率データベースを使用して、再生増幅の光フィードバック光学系と光取り出し光学系に使用可能なミラー材質とその配置について具体的な検討を行った。その結果、ミラー損失だけを考慮した場合、アンジュレータ出口の円偏光したFEL光のなかで、S偏光成分の45.6%、P偏光成分の43.0%をアンジュレータ入り口に戻すことができると解った。今回はこの結果をもとに、フィードバック系の途中に斜入射ミラーを挿入することで幾何学的に一部の光を切り出し、残りの光をアンジュレータ入り口に戻して再生増幅FELの種光とすることについて検討する。より現実的な再生増幅FELのシミュレーションにより、EUV光取出しミラーの幾何学形状とその配置、再生増幅に必要なアンジュレータシステムの長さの最適化を行う。