FRP022  ポスター③  8月2日 1F大会議室 10:00-12:00
超伝導高周波加速透過型電子顕微鏡のための2つのモードを同時に励振可能な超伝導空洞の開発
Development of two-mode cavity for superconducting RF transmission electron microscopes
 
○東 直,古屋 貴章(KEK)
○Nao Higashi, Takaaki Furuya (KEK)
 
KEKでは超伝導高周波加速空洞を採用した透過型電子顕微鏡、“SRF-TEM”の開発を行っている。これは、従来よりも高い加速電圧を持つ電子顕微鏡を実現し、透過力の向上を目指すものである。しかし従来の静電加速方式に比べて高周波加速は振動電場によって電子ビームを加速するためエネルギー幅が大きくなり、色収差のために位置分解能が劣化する。そこで我々はTM010 (1.3 GHz)とTM020 (2.6 GHz)の2つのモードを同時に励振できる空洞、“2モード空洞”を採用する。今回、これまで課題となっていた2つの共振周波数比について、目標である2.000000を実現する2モード空洞の製作に成功した。本発表では、SRF-TEMの概要と周波数比2.000000を達成した2モード空洞の製作と測定について報告する。