FRP009  ポスター③  8月2日 1F大会議室 10:00-12:00
Muon g-2/EDM実験用蓄積磁石の鉄ヨークチャンネル内磁場線形性の評価および中心軌道設計
Evaluation of magnetic field linearity in iron yoke channel and center orbit design of Muon g-2/EDM experimental storage magnet
 
○飯沼 裕美(茨大),阿部 充志(KEK低温),小川 真治(KEK素核研),大谷 将士(KEK加速器),佐々木 憲一(KEK低温),高柳 智弘(原科研),三部 勉(KEK素核)
○Hiromi Iinuma (Ibaraki Univ.), Mitsushi Abe (KEK-CRYO), Shinji Ogawa (KEK-IPNS), Masashi Otani (KEK-ACCL), Ken'ichi Sasaki (KEK-CRYO), Tomohiro Takayanagi (JAEA), Tsutomu Mibe (KEK-IPNS)
 
J-PARC Muon g-2/EDM 実験では、ソレノイド型超電導電磁石内(中心磁束密度3T)に運動量 300MeV/c の Muon ビームを直径 0.66 m の軌道で蓄積し、異常磁気能率 (g-2) の超精密測定と EDM 探索を行う計画である。 医療用MRIサイズの蓄積電磁石内部の精密調整された蓄積領域へ静磁場へビーム入射を行うため、磁石を囲む鉄ヨークにビーム通過用に入射角26度のチャンネル設け上流輸送ラインからのビームを通す。鉄ヨークにはチャンネル以外に磁場調整用シム鉄を挿入する穴も開いている為チャンネル内は局所的に磁場分布が変わる。また鉄ヨーク直下の内側は2Tの強い磁場になっている為、鉄ヨーク側のチャンネル出口での磁場分布が複雑な形状になり、線形近似の許される範囲内にビーム位相空間の広がりを留めねばならない。 更に、鉄ヨークチャンネルの入り口と出口ではソレノイド軸方向の磁束密度が0T~2Tへと変わるため円筒形のチャンネル内部でビーム中心軌道を緩やかに曲がることも考慮せねばならない。昨年度の研究報告[1]に続き、本発表では鉄ヨーク内部での目標X-Y結合・位相空間を満足させるために必要な、鉄ヨーク外側に配置する輸送ライン上の調整装置の要求仕様を議論する。また、上流輸送ラインとの接続を考慮した鉄ヨークチャンネル内のビーム中心軌道の検討結果を報告する。[1]PASJ2023 THP04