FRP005  ポスター③  8月2日 1F大会議室 10:00-12:00
SPring-8-II蓄積リング用BPMシステムの開発状況
Development Status of the BPM System for the SPring-8-II Storage Ring
 
○前坂 比呂和(理研RSC・高輝度光科学研究センター),鈴木 伸司(高輝度光科学研究センター),高野 史郎(高輝度光科学研究センター・理研RSC),出羽 英紀,藤田 貴弘,正木 満博(高輝度光科学研究センター)
○Hirokazu Maesaka (RIKEN RSC, JASRI), Shinji Suzuki (JASRI), Shiro Takano (JASRI, RIKEN RSC), Hideki Dewa, Takahiro Fujita, Mitsuhiro Masaki (JASRI)
 
放射光施設SPring-8の高輝度化アップグレードであるSPring-8-IIプロジェクトが本格化したことに伴い、新しい蓄積リングに340台設置する予定のボタン電極型BPMの詳細設計、試作評価、量産準備を進めている。SPring-8-IIのために新たに開発したボタン電極、耐放射線ケーブル、MTCA.4規格の信号処理回路は、次世代放射光施設ナノテラスのBPMシステムに採用され、コミッショニングとユーザ運転で優れた性能が実証されつつある。SPring-8-IIのBPMヘッドはナノテラスと同じボタン電極を用いて設計し、ビーム位置の感度係数やインピーダンス、発熱などの評価を行った。現在、機械的な設計検証のための先行セルに向けてBPMヘッドとその支持架台を製作中である。信号ケーブルには耐放射線同軸ケーブルとしてナノテラスと同様に電子ビームに近いBPMヘッドから架台脇まではPEEKセミリジッドケーブル、そこから先はポリエチレン絶縁コルゲートケーブルを使用する予定である。信号処理回路はMTCA.4規格のRFフロントエンド回路と高速デジタイザボードを使用する。本回路は現SPring-8のシングルパスBPMの更新として一部導入済みで、SPring-8-IIに先立って性能検証が進んでいる。本発表では、SPring-8-IIのBPMシステムの全体像と各構成要素の開発状況や基本性能について報告する。