FROT02  加速構造  8月2日 テルサホール 8:50-9:10
液圧成形によるニオブコーティング用銅フルシームレス空洞の開発
Development of copper full-seamless cavity for niobium coating
 
○山中 将,荒木 隼人(高エネ研),ロザス ギローム(セルン)
○Masashi Yamanaka, Hayato Araki (KEK), Guillaume Rosaz (CERN)
 
超伝導空洞のコストを低減するために、銅で空洞本体を製作し、内部をニオブでコーティングして超伝導を発現させ、廉価な空洞を実現する研究が近年、盛んに行われている。加速空洞の内面は滑らかさが求められ、コーティングの下地は継ぎ目の無い空洞が理想的である。そこで、1本の銅パイプから継ぎ目のないシームレス空洞を製造することを着想し、液圧成形による試作に成功した。 1本のパイプを一気に空洞形状に成形する方法を試したが難しいことがわかり、2工程による成形を発案した。2種類の金型を用意し、液圧成形のみで仕上げた。完成した空洞2台の内面にCERNにて、マグネトロンスパッタリングによりニオブコーティングを施した。ニオブの膜厚は約5 µmである。その後、KEKにて電界性能試験を行い、加速勾配は4.7Kで12 MV/m、1.85Kで16 MV/mに到達した。