FROA01  高周波源・LLRF  8月2日 アプローズ 8:30-8:50
KEK PF 2.5 GeV リング LLRF システムのコミッショニングと運用状況
Commissioning and operation status of the LLRF system at the KEK Photon Factory 2.5 GeV ring
 
○内藤 大地,山本 尚人,高橋 毅,本村 新,坂中 章悟(高エ研)
○Daichi Naito, Naoto Yamamoto, Takeshi Takahashi, Arata Motomura, Shogo Sakanaka (KEK)
 
KEKの2.5 GeVリングでは2023年夏にLLRFシステムをアナログからデジタルに更新した。 この新システムはμTCA.4規格のeRTM, AMC, μRTMといったデジタル制御ボード群で構成されている。新システムの開発ではSPring-8やJ-PARC、SuperKEKBで培われた技術を流用する事で開発期間の短縮を行なった。また、このシステム独自の技術として電子バンチの周回周波数に同期したRF信号の測定を実現しており、システムの詳細については2023年度の加速器学会にて報告した[1]。本講演ではシステム更新後、初めてのビーム運転時のコミッショニングで問題となった、空洞電圧安定化フィードバックの発振とその解決について報告する。また発振事象の定性的理解と450mA蓄積時のフィードバックパラメータの安定領域の調査結果についても報告する。ビーム利用運転開始後は4ヶ月間の運転で特に問題は起こらず、非常に安定して運用ができた。本講演ではビーム運転中の空洞電圧の長期安定性についても報告する。 [1]D.Naito et al.,Proc of PASJ2023.