WEP21  ポスター②  8月30日 14号館1432教室 13:30-15:30
J-PARC MR SXに於ける短パルスビーム抑制のための装置間連動停止システム
Fast sequential interlock between the main magnet power supplies to prevent a short pulse beam during slow beam extraction at J-PARC MR
 
○吉井 正人,森田 裕一,冨澤 正人,三浦 一喜,武藤 亮太郎,木村 琢郎,佐川 隆,吉成 柾(KEK/J-PARC)
○Masahito Yoshii, Yuichi Morita, Masahito Tomizawa, Kazuki Miura, Ryotaro Muto, Takuro Kimura, Takashi Sagawa, Masaki Yoshinari (KEK/J-PARC)
 
J-PARC メインリング(MR)シンクロトロンは、30 GeV に加速した陽子ビームを3 次共鳴を利用した遅い取り出し (SX)によって、ビーム時間構造が一様な大強度陽子ビームを素粒子・原子核実験施設へ供給している。このSXビーム取り出しは、30GeVフラットTOPエネルギーでアーク部にある 48 台の四極電磁石(QFN) によりビームのチューンを直線的に共鳴線 Qx=67/3 に近づけ、静電セプタム、セプタム磁石、バンプ磁石、共鳴励起するための 6 極磁石などで構成される遅い取り出し装置で実現している。加えて、取り出しビームの時間構造(スピル)を改善するため高速に応答する 四極電磁石群によるフィードバック制御が行われている。しかしながら、主電磁石電源の突発的な異常に対しては、ビームスピル長の短パルス化を制御することはできない。実験施設のターゲットの急激な温度上昇を避けるため、ビームを収束/発散させる対となる四極電磁石群の装置間連動停止システムを2014年度から導入した。MRシンクロトロンでは、2021年から長期シャットダウンし、高繰り返し化によるビームパワー増強のための電磁石電源の入れ替え、置き換えを行った。本稿は、2022年から運用を開始したMRシンクロトロン主電磁石電源の構成編成後の装置間連動停止システムについて報告する。