WEP18  ポスター②  8月30日 14号館1431教室 13:30-15:30
空洞共振器型CARA加速器のテストベンチ開発
Development of testbench of RF cavity CARA system
 
○原 隆文,福田 光宏,神田 浩樹,依田 哲彦,荘 浚謙(阪大RCNP),篠塚 勉,伊藤 正俊(東北大CYRIC),倉島 俊,宮脇 信正(量研高崎研),涌井 崇(量研量医研),中尾 政夫(群大重医セ),松田 洋平(甲南大)
○Takafumi Hara, Mitsuhiro Fukuda, Hiroki Kanda, Tetsuhiko Yorita, Tsun Him Chong (RCNP, Osaka Univ.), Tsutomu Shinozuka, Masatoshi Ito (CYRIC, Tohoku Univ.), Satoshi Kurashima, Nobusaki Miyawaki (QST-Takasaki), Takashi Wakui (QST-NIRS), Masao Nakao (GHMC), Yohei Matsuda (Konan Univ.)
 
大阪大学核物理研究センター(RCNP)では、自動サイクロトロン共鳴加速法を用いた陽子加速器の実現を目指している。自動サイクロトロン共鳴加速法は実例が少なく、また回転する特殊な電場が必要であること、陽子を加速するためには10 T級の磁場が必要になる。そのため、スケールダウンした電子のテストベンチの開発を行い、回転させる電場の機構の開発や、ビームの引き出し、高周波パワーの伝達効率などのデータの収集を行い、開発予定の陽子加速器の性能評価を行う。テストベンチは、RCNPのイオン源室に設置し、電子を発生させるための電子銃と、加速に必要な電磁場を発生させる真空チェンバーとソレノイドコイル、導波管などから構成される。電子銃は新たに開発を行い、磁場は現在RCNPで開発中の10 GHzECRイオン源のミラーコイルを流用し、電流値調整して電子の加速に最適な磁場分布を形成する。高周波電源にはイオン源に使用している2.45GHzマイクロ波電源を転用する。真空チェンバーの下流に蛍石製の真空窓を設置し、真空窓に電子が照射したときに発する、蛍光をカメラで観測してビーム軌道半径を測定するとともに、その地点の磁場強度から加速電子のエネルギーを解析する。本発表では、テストベンチ開発の、進捗や検討について報告する。