WEP15 ポスター② 8月30日 14号館1431教室 13:30-15:30 |
SPring-8-II に向けた永久磁石型四極磁石の設計 |
Design of permanent quadrupole magnet for SPring-8-II |
○松原 伸一,谷内 努,山口 博史(高輝度光科学研究センター),深見 健司,渡部 貴宏(高輝度光科学研究センター, 理研) |
○Shinichi Matsubra, Tsutomu Taniuchi, Hiroshi Yamaguchi (JASRI), Kenji Fukami, Takahiro Watanabe (JASRI, RIKEN) |
SPring-8の次期計画である低エミッタンス高輝度放射光源SPring-8-IIが検討されている。このSPring-8-IIにおいては、電磁石に替わり永久磁石の採用を積極的に目指している。永久磁石は、電源や冷却系設備が不要であり建設コストが抑制できるうえ、運用でも故障がなく、省エネルギー、ビーム安定化など多くのメリットがある。SPring-8-IIに向けては、二極形状の永久磁石型偏向磁石の開発を行ってきた。新しく検討されている SPring-8-IIのラティスでは、四極磁場勾配 -22.8 T/m と二極磁場 0.259 Tの機能複合型偏向磁石が含まれている。この機能複合型偏向磁石は、四極磁場勾配の割合が大きいため、永久磁石型四極磁石を新たに検討した。四極磁石を水平方向にオフセットさせ設置することにより、二極磁場を作る。そして、蓄積リングへの設置、運用には、この四極磁石は半割可能な必要がある。通常の電磁石は励磁しないことにより、磁束が発生しないため吸引がなく磁石を半割することができる。しかしながら、永久磁石は常に磁束が存在し、吸引により半割は困難である。今までSPring-8-IIに向けて開発を行ってきた永久磁石型偏向磁石は、二極C型形状であり半割を必要としなかった。今回、半割可能な永久磁石型四極磁石の磁気回路を設計したので、詳細を報告する。 |