TUP48 ポスター① 8月29日 14号館1443教室 13:30-15:30 |
核医学用RI製造に用いる大強度4Kニオブスズ超伝導電子線形加速器の検討 |
Investigation of high-power 4K Nb3Sn superconducting RF electron linac for production of medical radioisotopes |
○柏木 茂(東北大電子光),梅森 健成(高エネ研),菊池 章弘(物材研) |
○Shigeru Kashiwagi (ELPH, Tohoku U.), Kensei Umemori (KEK), Akihiro Kikuchi (NIMS) |
現在、核医学において放射性同位元素(RI)は、PETやSPECTなど核医学検査で幅広く利用されている。近年、RIを用いた内用療法(核医学療法)の進行がんへの有効性が確認されるなど、医療用RIの利用は「検査から治療へ」と新たな展開をみせている。医療用RI製造の方法の1つに加速器の大強度ビームを用いる方法がある。電子加速器の場合は、RI生成過程で光核反応を用いるため制動放射を発生させる電子ビームの電流量によって製造量を増やすことができ、不純物(不必要な同位体)が少ないといった特長をもつ。我々は、大規模な冷却システムを必要としない、簡易な伝導冷却システムで運転可能な4Kニオブスズ超伝導電子加速器をRI製造に導入するための研究開発をスタートさせた。その最初のステップとして、1セルのニオブスズ超伝導空洞およびそれを冷却するクライオモジュールを製作し、ビーム加速実験によりその性能を実証することを計画している。本発表では、RI製造に用いる40MeV超伝導リニアックの基本設計やR&Dスケジュールについて報告する。 |