TUP27  ポスター①  8月29日 14号館1432教室 13:30-15:30
光伝搬に外部境界条件を組込んだ自由電子レーザのシミュレーション
Numerical simulation of free-electron laser with boundary condition of radiation field
 
○坂本 文人(秋田高専),加藤 龍好,本田 洋介,島田 美帆,阪井 寛志,中村 典雄,谷川 貴紀(KEK),羽島 良一(QST)
○Fumito Sakamoto (NIT, Akita college), Ryukou Kato, Yosuke Honda, Miho Shimada, Hiroshi Sakai, Norio Nakamura, Takanori Tanikawa (KEK), Ryoichi Hajima (QST)
 
KEKにおける小型エネルギー回収型リニアック(cERL)では,赤外自由電子レーザ(FEL)の発振試験が行われているが,電子ビームの空間分布が非常に小さいため,電子から放射される光は回折効果によって大きく発散することがシミュレーションと実験の両面から示されている。発散する光はビームラインの真空ダクト壁面と干渉を繰り返し伝搬することになるが,既存のシミュレーションコードでは外部境界と光の相互作用は考慮されていないため,解析結果の信頼性を損なう可能性が考えられる。我々は広くFELシミュレーションに用いられている3次元時間領域FEL解析コードGENESIS 1.3に,独自に境界条件を設定する機能を追加することで,外部境界との相互作用を考慮した光伝搬のシミュレーションを可能にした。本報告においてはシミュレーション結果の他,境界条件や組込み手法の詳細について述べる。