TUP18  ポスター①  8月29日 14号館1431教室 13:30-15:30
J-PARC MR速い取り出し用セプタム電磁石の漏れ磁場測定
The leakage field of the new septum magnets for fast extraction of J-PARC MR
 
○芝田 達伸,石井 恒次,岩田 宗磨,松本 教之,松本 浩(高エネ研)
○Tatsunobu Shibata, Koji Ishii, Soma Iwata, Noriyuki Matsumoto, Hiroshi Matsumoto (KEK)
 
J-PARCのMRでは2021年7月から2022年5月までの長期停止期間中に大規模なアップグレードが行われた。ニュートリノ実験施設へ取り出す速い取り出し用セプタム電磁石は新しいセプタム電磁石に交換された。新セプタム電磁石の周回ビームライン上に発生する漏れ磁場は交換前のセプタム電磁石よりも小さくする必要がある。その理由は大強度化する陽子ビームに対してより精密なビーム調整が必要なるため、漏れ磁場によって曲げられるビームがより問題視されるためである。これまでの各セプタム電磁石の通電試験を通して漏れ磁場軽減対策を施してきた。2021年度には周回ビームに最も影響を与える2台の高磁場セプタム電磁石に対して更なる漏れ磁場の軽減を目的として内部シールドと呼ぶダクト型の純鉄シールドを導入した。2022年10月に内部シールドを導入した2台の高磁場セプタム電磁石の漏れ磁場測定を実施した。その結果、漏れ磁場の4極成分については旧高磁場セプタム電磁石の漏れ磁場に対して1/100程度に軽減した事を確認した。本講演では主に高磁場セプタム電磁石の漏れ磁場測定結果と取り出しセプタム電磁石全体の漏れ磁場について報告する。今年夏に完全復旧が完了する1台の高磁場セプタム電磁石の漏れ磁場についてはシミュレーションのみで評価する。