THP44  ポスター③  8月31日 14号館1443教室 13:30-15:30
加速器運転中の定点線量評価に向けた電離箱と自作シンチレータの比較
Assessment of a hand-made scintillator radiation monitor by an ion chamber toward a point dose evaluation in accelerator operations
 
○大和 紗也香,住友 洋介,倉田 瑞希,木場 広翔(日大理工),境 武志(日大LEBRA ),早川 建,早川 恭史(日大LEBRA)
○Sayaka Yamato, Yoske Sumitomo, Mizuki Kurata, Hiroto Kiba (CST, Nihon Univ.), Takeshi Sakai, Ken Hayakawa, Yasushi Hayakawa (LEBRA Nihon Univ.)
 
加速器においてアンジュレーター磁石が放射線によって減磁していくことや、企業における材料開発においても放射線に対する特性を知っておきたいという要望が近年増加していることを踏まえ、放射線照射線量と材料の性質変化の関係について研究評価できる環境を整えることは重要である。また、加速器による放射線は、市販されている測定機器で想定されているようなエネルギーを大きく超えるものも生成可能であり、高エネルギーの放射線にさらされる将来の宇宙開発においても役立つと考えられる。日本大学理工学部では、自作のCsIシンチレータを加速器本体室内各所に配置し、放射線量の相対評価としてアンジュレーター磁石への線量モニターとして活用している。この自作シンチレータの電気信号を換算することにより加速器室内での定常的な定点線量評価を行うことを検討している。特に、高いエネルギーにおける線量値は市販の線量計では保証外となることが多いため、市販の電離箱やガラス線量計などを活用の上で、シミュレーションによる計算値も踏まえて多角的に評価を行う予定でいる。本研究においては、まずは市販の電離箱と自作シンチレータとの比較に焦点をあて、様々な条件における線量値比較の結果の報告を行う。電離箱とシンチレータでは検出の方法が異なるが、高い線量下で壊れにくい自作シンチレータに対して、高線量に対応する電離箱の計測値との線形性について議論する。