THP29  ポスター③  8月31日 14号館1441教室 13:30-15:30
SuperKEKBの入射キッカー暴発対策用コリメータの開発
Development of a collimator to counteract accidental fire of the injection kicker for SuperKEKB
 
○照井 真司,菊池 光男,三増 俊広,石橋 拓弥(高エネ研),ナトチー アンドリー(ハワイ大学),渡邊 謙,末次 祐介,柴田 恭,白井 満,飯島 和彦(高エネ研)
○Shinji Terui, Mitsuo Kikuchi, Toshihiro Mimashi, Takuya Ishibashi (KEK), Andrii Natochii (University of Hawaii), Ken Watanabe, Yusuke Suetsugu, Kyo Shibata, Mitsuru Shirai, Kazuhiko Iijima (KEK)
 
SuperKEKBの入射キッカーは、サイラトロンを用いたシステム構成となっている。サイラトロンは、大電力スイッチング用ガス封入型の熱陰極管であり、原理的に自爆を0にすることはできない。SuperKEKBのメインリングは、非常に高いビーム電流であるため、入射点前後のどちらのキッカーが自爆すると、ビームパイプを損傷させてしまう。対策としては、入射点前後のキッカーの電源を同一のものにして、暴発しても軌道が閉じるようにするという方法が考えられる。しかし、SuperKEKBのLERでは、入射点近くにビームダンプが近くにあるという制約がある。この制約があるため、キッカーの同一電源システムとアボートシステムが共存するオプティクスを設計できない。よって、我々は上述の対策ではなく、暴発したビームを受け止めるコリメータを開発することになった。本学会では、入射キッカー暴発時の被害の影響と、カーボンコンポジットを用いた暴発対策用コリメータの開発とシミュレーション結果について報告する。