THOB14 加速器技術(電磁石と電源) 8月31日 13号館1326教室 17:10-17:30 |
デジタル制御による電磁石電源の開発および次世代放射光施設への展開 |
Development of magnet power supply using digital controller and its application to next generation synchrotron radiation facility |
○近藤 力(JASRI/RIKEN/QST),谷内 努,山口 博史,青木 毅(JASRI/QST),深見 健司,渡部 貴宏(JASRI/RIKEN/QST),小原 脩平,西森 信行(QST),中澤 伸侯(SES),福井 達,田中 均(RIKEN) |
○Chikara Kondo (JASRI/RIKEN/QST), Tsutomu Taniuchi, Hiroshi Yamaguchi, Tsuyoshi Aoki (JASRI/QST), Kenji Fukami, Takahiro Watanabe (JASRI/RIKEN/QST), Shuhei Obara, Nobuyuki Nishimori (QST), Nobuyuki Nakazawa (SES), Toru Fukui, Hitoshi Tanaka (RIKEN) |
次世代放射光源SPring-8-IIに向け、各種磁石に対するフィードバック制御の最適化が迅速、可逆的なデジタル制御を用いたPWMスイッチング型の電磁石電源を各種開発してきた。まず、蓄積リングにおける各セルの同種電磁石を直列に励磁する1~250kWの大電流Family電磁石電源では、出力電力の大電力化をユニット数で対応できるものとし、デジタルフィードバック制御の最適化により短期的なリップルおよび長期的なドリフトを20ppm以内に抑えることができた。また、六極電磁石に付加した3対の補助コイルによるステアリング磁場発生を想定した数十W級のDC-link型電源も開発した。この電源では、磁場調整の際にコイル間の電流バランスを保持すべく、3出力の電流を同期して変更可能となるよう設計した。更に、実運転で想定されるバイポーラ、且つ0Aを中心とした低電流励磁においても安定に電流制御できるよう両極スイッチング動作を提案し、電流リップルを50 ppm以下に抑えることに成功した。これらのデジタル制御電磁石電源は3GeV放射光施設NanoTerasuに採用され、当光源用に最適化した電源を製作、設置した。本発表では、NanoTerasuにおける電磁石電源システムの設計製作、性能評価結果に加え、SPring-8-IIに向けた電磁石電源システムの設計概要を発表する。 |