THOB10 加速器技術(高周波源・LLRF)/加速器技術(電磁石と電源) 8月31日 13号館1326教室 15:40-16:00 |
352 MHz 1.2 MW パルスクライストロンの開発 |
Development of 352MHz 1.2MW pulse klystron |
○松田 拳汰,坂本 光徳,手塚 勝彦,大久保 良久(キヤノン電子管デバイス株式会社) |
○Kenta Matsuda, Mitsunori Sakamoto, Katsuhiko Tetsuka, Yoshihisa Okubo (Canon Electron Tubes & Devices) |
キヤノン電子管デバイスはBNCT(ホウ素中性子捕捉療法)用途のRF源として、動作周波数352 MHzのピーク出力1.2 MW、平均出力375kWのパルスクライストロンの開発を行っている。本クライストロンの開発ではJ-PARC向け324 MHz-3 MWクライストロンE3740Aの派生管である350 MHz-1.6 MWパルスクライストロンE37621および325 MHz-600 kWCWクライストロンE37705の構造を基本とし、本クライストロンの動作点に合わせ、電子銃部、相互作用部、高周波出力部、コレクタ部、集束電磁石の各部を基本管構造の小変更や両基本管の構造の融合等により実績のある設計とした。電子銃はビームパービアンス1.1μPの3極管とし、相互作用部は定格効率59%の設計としており、ビーム電圧81 kV-ビーム電流25 Aで1.2 Mの高周波出力を見込んだ。本クライストロンのRFデューティはE3740Aクライストロンの約4倍、コレクタ損失はRF励振無しでのダイオード運転が動作可能な800kWクラスであるが、E37705と同様の減容設計によりE3740Aとほぼ同じ全長、重量の設計とした。 本発表では、本クライストロンの設計の詳細と2023年5月から開始する初号管の初期評価試験結果について報告する。 |