TFSP07  ポスター③④ 施設技術報告  8月31日・9月1日 14号館1431教室 (8/31)13:30-15:30, (9/1)10:10-12:10
あいちSR光源加速器の現状
Present status of accelerators of Aichi Synchrotron Radiation Center
 
○藤本 將輝,石田 孝司,岡島 康雄,郭 磊,高嶋 圭史(名大SRセンター;あいちSR),金木 公孝,森里 邦彦,鈴木 遥太(スプリングエイトサービス),大熊 春夫(あいちSR;阪大RCNP),堀米 利夫(あいちSR),加藤 政博(HiSOR;UVSOR;名大SRセンター),國枝 秀世(あいちSR)
○Masaki Fujimoto, Takashi Ishida, Yasuo Okajima, Lei Guo, Yoshifumi Takashima (NUSR, Nagoya Univ.;AichiSR), Kimitaka Kaneki, Kunihiko Morisato, Youta Suzuki (SES), Haruo Ohkuma (AichiSR;RCNP, Osaka Univ.), Toshio Horigome (AichiSR), Masahiro Katoh (HiSOR, Hiroshima Univ.;UVSOR, IMS;NUSR, Nagoya Univ.), Hideyo Kunieda (AichiSR)
 
あいちシンクロトロン光センター(あいちSR)は、愛知県の科学技術政策である「知の拠点あいち」計画における中核施設として、中部地区を中心とする大学、研究機関、産業界、愛知県の協力によって建設され、あいちSRが運営してきた。2013年3月の供用開始から今年で10周年を迎えた。あいちSRは、50 MeV直線加速器、1.2 GeVブースターシンクロトロン、および1.2 GeV蓄積リングから構成されている。蓄積リングは周長72 m、ラティス構成はTriple-bendの4回対称であり、ユニットセルの3台の偏向電磁石のうち、両端の2台は磁場強度1.4 T、偏向角39°の常伝導電磁石であるが、中央の1台はピーク磁場5 T、偏向角12°の超伝導電磁石であり、25 keV程度までの実用強度を持つ放射光の供給を可能としている。直線部にはAPPLE-II型アンジュレータが1台設置されている。供用開始当時のビームラインは6本であったが、現在では企業専用2本および大学1本を含む12本のビームラインが稼働している。あいちSRでは火-金曜日の10時-18時半をユーザー利用時間としており、2022年度における光源加速器の総運転時間は2063時間、うちビーム電流300 mAのトップアップ運転による放射光ユーザーの利用時間は1385時間であった。計画されたユーザー利用時間に対して光源が運転できなかった時間は約11時間であり、稼働率は99.2%であった。本発表では、あいちSR光源加速器の現状について報告する。