FRP52 ポスター④ 9月1日 14号館1444教室 10:10-12:10 |
ILC陽電子捕獲ライナック用LバンドAPS加速管の設計 |
Design of an L-band alternating periodic structure(APS) cavity for the ILC positron capture linac |
○福田 将史,榎本 嘉範,早野 仁司,森川 祐(高エネ研),栗木 雅夫(広島大) |
○Masafumi Fukuda, Yoshinori Enomoto, Hitoshi Hayano, Yu Morikawa (KEK), Masao Kuriki (Hiroshima Univ.) |
国際リニアコライダー(ILC)の電子駆動型の陽電子源において、陽電子は、3GeVの電子ビームをターゲットに照射し電磁シャワーにより生成する。それをソレノイド磁場中の陽電子捕獲ライナックで加速する。大電流のマルチバンチ陽電子ビームを加速するため、ビームローディング補償が課題となる。また、この最初の加速管では、ターゲットからの電磁シャワーによる熱負荷が10kW以上と大きく、加速管のアイリス部の温度が上昇することが予想される。この捕獲ライナック用の加速管としてLバンドのAlternating Periodic Structure(APS)タイプの加速管を用いる。APS空洞は、π/2モードの定在波管で、電界が無いセルを縮めてシャントインピーダンスを高めたものである。また、π/2モードなので群速度が大きく、セル間のエネルギーのやり取りがあるため、ビームローディングやセルの周波数誤差などの外乱に強くなる。さらに、冷却用流路やソレノイドコイル内へ収まるようなスペースの制限の考慮も必要となる。現在、SUPERFISHやCST Studioを使用した空洞を設計しており、この加速管の設計状況について報告する。 |